皆様からのメール(2005/10/1)


30歳代 男性 兵庫県 会社員

 裁判官のなかで激務で頑張っていらっしゃる方々には頭が下がる思いです。本当にご苦労様です。また同時に思うのは、できたら負担をなるべく減らすような方策をとってはどうかということです。というのは、最終的な目標は「適正な裁判」をすることであって、それが実現できるようにすることが先決だからです。裁判は人の一生を左右することなので、仕事量が多いために安易にされては困ります。頑張っている裁判官の方におしつけ、無理をさせるのは国民にとってマイナスです。

 ところで、新聞・雑誌等の評論で、まれに「すっきりした判決」といわれる場合があります。どういう意味かと思ってみてみると、(これは自分の感じたところですが)、”判決理由が論理的に筋が通っていて、当事者や当事者以外の者から見て「判断根拠」が理解できる”という判決のようです。

 しかし、判決理由というのはそもそも判断根拠が理解できるものでなければならないのではないでしょうか。根拠条文を単に述べればいいものでもなく、先例の判決を丸写しすればいいものでもありません。筋がきちんと通らず、当事者もそれ以外の者も判断根拠が理解できないような「判決理由」では、紛争解決の手段としての「裁判」とはなりえないでしょう。

それならば「裁判外」で解決したほうが、コスト、時間、労力、納得性、全ての点で裁判に勝っていることになってしまいます。それなら、裁判官に多額の給料を出し、税金を費やしていることが無駄になってしまいます。

 裁判官の方々は皆さんきちんとやっていると思ってらっしゃるかもしれませんが、改めて「判決理由」の重要性を一人一人の裁判官に考えて頂きたいと思います。「すっきりした判決」という言葉がまれにしか聞かれないこと自体が問題で、それが普通になることを願います。




40歳代 女性 東京都

 裁判官への苦情窓口を検索していたところ、最近このサイトを見つけました。過去の掲載から平成17年8月1日更新のもの、他のページも読ませていただき、過去の掲載意見から読んでいくと平成17年8月1日の更新時には裁判官よりの意見に偏っていることが「やっぱり」と少し残念な気も致しますが弁護士の方から寄せられている意見など「そのとおり!」と思うものや初めて知ることなど勉強になっております。

 6月更新時の「居眠り裁判官」について、なぜ誰も「健康に問題が?」とは思わなかったのでしょうか?無呼吸症候群の疑いが・・・と感じたのですが、裁判所自体が事件早期解決を謳い、裁判官に十分な講習と休息を与えず、裁判所が早期解決だけに目を向け裁判官を酷使している結果ではないでしょうか?

 現在私は○○地方裁判所○係にてもう2年半も係争中です。欠陥住宅等瑕疵を取り扱う部署ですが、裁判官を見るにつけ「そんなに急いでちゃんと証拠見てるの?」「正しく理解してるの?」と思える発言が多く、早期解決を謳っている裁判所としては一つでも早く事件処理をしてしまおうと考え、裁判官に十分な理解能力と配属先においての専門知識を養うべく講習を行なわず事件早期解決を当事者、弁護士に促しているだけのような気が致します。早く解決すれば良いと言うものではありません。ここのところを裁判官の皆様に十分理解していただきたいところです。

 また、シンポジウムで「裁判官の旅行の許可廃止」について意見が述べられていますが、おそらく裁判官の方のご意見なのだと思いますが、海外旅行の際の許可申請や休日が自由に取れないなど、これは当然ではないでしょうか?私の兄は某省庁に勤務しております。やはり、海外旅行には許可が必要ですし、自由に行くことも休日を取ることも出来ません。この程度のことは税金で給料を貰っている以上、止むを得ないことと思います。

 官舎だって同じです。社会保険庁のように豪華な待遇など別世界の話です。ボロボロの官舎で転勤時の引越し費用もたとえ数十万要したとしてもほんのわずか一部しかでません。引越し時のメンテナンスもすべて自前。転勤の旅に赤字続きです。待遇が悪いのは何も裁判官に限ったことではありません。「身内を苦しめるのはその殆どが身内です」裁判所から事件早期解決を促され、裁判官が忙しさのあまり勉強不足かつ、不合理な判決による当事者の2次的被害、裁判官の過労死等、悪循環を引き起こすのはすべて、裁判所の方針であり、その裁判所の方針が裁判官の皆様を初め、事件処理を行なう弁護士そして当事者を苦しめ、公平な裁判を受けられる全国民の権限を利用できずに「まった」をかけているのも裁判所だと思っています。


30歳代 男性 福岡県

 以前、破産・再生係の職員の対応について意見した者ですが(その時はまだ20代でしたが)、私の出身地が福岡なので福岡と表記しましたが、県外に在住しております。ですから、福岡の裁判所のことではありません。私の意見が載っていると友人に教えたら、それを読んだ友人が、福岡の裁判所のことかと訊ねて初めて気づきました。これによって福岡の裁判所の方にご迷惑をお掛けしていたなら申し訳ありません。


50歳代 男性 自営業

 アメリカの陪審制度は信頼できるか。私には、日本の裁判制度すら、わからない。大学は法学部で苦労して卒業したが、もう、全部忘れた。アメリカ最高裁(きっと連邦最高裁判所と言うのかしら)。そこでは、やはり、陪審の評決によって、判決、事実認定,法の解釈が決定されるのかしら?日本の職業裁判官は忙しすぎる、と言われているが、そう思う。私は日本の裁判官は、世界一有能だし、職業に骨惜しみしていない、だけど,人間の限界を感じる。正義と法は一般市民のもの、私も以前は、職業裁判官の裁判が真実と正義を実現する、と思っていた!しかし、今は、陪審制を採用すべきだと思うようになった!


70歳代 男性 岡山県
 私の関係した裁判官は非情というのか,感情的というか。自分の頭で出来上がったものに,たとえ間違っていると気づいても,それを翻すことはしません。人を裁く人間なのですから「ごめんなさい」が云える人間に成長されないと大変危険です。


50歳代 男性
 初めてメールします。「コーヒーブレイク」など楽しく拝見させていただいています。地方で調停委員をさせていただいていますが、今日のように水曜日の午後登庁いたしますと、庁の駐車場が一杯で一瞬驚きます。

 そうです、ここでは毎週水曜日の午後は、多重債務などで喘ぐ市民のために「自己破産説明会」が定例開催されているのです。福祉国家の司法府の、なんと行き届いた国民サービスでしょう。 それにしても、なんとネガティブなサービスでしょう。そのうち、「諸般のしがらみ」で自己破産すらできない人達には、首のくくり方の講習会でも開くのでしょうか? 何ともやり切れない思いを誰ともなしにお伝えしたくてメールしました。


曽我 千代子 京都府
 本日、裁判員制度に付いての学習会「留学判事補による米国裁判事情の報告」に、初めて参加させて頂きました。(帰りに、ファンクラブに入会もしました。)

 私は「陪審制度を復活する会」のメンバーですから、裁判員制度がそんなにすばらしいとは思えないでおりますが、司法改革の一貫として、何かに取り組まねばならないなら、ここからでもやらないよりは、良いだろうと思いますし、こういう学習会を通じて、少しでも、よりよい制度にしていくことは重要だと思っています。参加したメンバーの大半はそう思っての、活発な議論だったと思っています。

 ところで、報告によると,アメリカでは「『裁判官は、国家(州)に雇われた国家(州)を守るための仕事』なので、陪審員として住民の代表を入れることが平等である。」という意見があるとのことでした。帰ってきてから、「裁判官は国家を守るのが仕事なのか?」と、少し引っかかっています。オンブズマンの裁判などを傍聴して、そう思う節は多々ありますが、明確にそう言われると、少し考え込んでしまいました。
(平成17年10月)